上村さんが白茶を作りはじめてから、もうかれこれ6~7年ほど経っただろうか。


今回の茶葉は、世界お茶まつりのコンテストなどで華々しい受賞歴を持つ和歌山県の上村 誠 氏の作る【白露】。


乾燥茶葉の形状など中国茶の白牡丹と似ているが、品種は全く別。

【白露】は日本で最もポピュラーな品種、ヤブキタを使用している。


今回の茶葉は、あえて1年間後熟させた2009年度製の茶葉のせいか、袋の封を切った瞬間から萎凋時の時の花の香りにシャンパンを思わせるような揮発性の酸味を合わせた香りがしました。


ああ・・・

お湯を入れる前からなんと魅力的な香りなんだろう・・・

更に、丁寧に1芯2葉で手摘みされた茶葉のなんと美しい姿なのだろう…


茶葉:白露 4g
 

水 :大峰山系の湧水

 

茶器:カラフェ (クリスタルガラス) MAX300㏄ 

 

湯:90~95℃(保温ポット) 

 

抽出準備:カラフェは一度ぬるめの湯を入れ、温めると同時に万が一の割れを防ぐ。

 

 [1煎め] 

      ・温めたカラフェに茶葉を入れ、最初の4分の1は直接茶葉に当てずにカラフェのふちを伝う

      ように注いだら、軽くカラフェを回して茶葉を湯になじませる。

      ・その後残りの4分の3の湯を茶葉が回転するように入れる。

      ・湯量は約250㏄、抽出時間は5分。抽出量は約100㏄。

 

 [2煎め以降]

       ・茶杯に必要量だけ注いだら、すぐに湯を注ぎ足しておく。


PM 3:00頃からのんびりと飲み始め、今でも続いている。

かれこれ10回ほど足し湯をしているが、味は当然薄くなっているが、まだまだ飲める。

しかもとてつもなく美味しい。

美味しいというか、味わいが美しいといった方が表現としては近い。


抽出のポイントとしては、茶杯にお湯を注ぐ前に、茶葉の入った茶器を軽くかき回して、濃度を均一にすることくらい。


急須や蓋碗で出し切りながら入れても美味しいお茶が抽出できそうだけど、高級な中国緑茶のように湯を入れ、開いた茶葉の美しさを鑑賞しながら飲むには、今の自分には、クリスタルガラス(カラフェ)しか考えられないのである。


もう他の抽出方法は、どうでもいいくらい満足してしまうのです。



茶・抽出 LABO